鶏肉の部位の違いとは?もも・むね・ささみ・手羽の特徴と料理別の選び方

鶏肉の部位の違いを脂・食感・料理で選ぶ図解。もも肉・むね肉・ささみ・手羽元・手羽先・せせり・砂肝の写真と、唐揚げ・煮込み・焼き物・蒸し鶏の料理例

鶏肉の部位の違いは、主に「脂の量(味の濃さ)」「食感」「向いている料理」の3点に表れます。ジューシーさを求めるならもも肉、あっさり食べたいならむね肉やささみ、骨まわりのうま味を楽しむなら手羽元・手羽先、食感を楽しむならせせりや砂肝が選択肢になります。

この記事では、鶏肉の主な部位の特徴を一覧で比較したうえで、唐揚げ・焼き物・煮込みなど料理別の選び方と、好みから逆引きする選び方を紹介します。部位の定義は食鶏小売規格[1]、栄養成分は日本食品標準成分表[3]に基づいています。福井県永平寺町で1963年から営業する鶏肉専門店・前田かしわ店の知見は、一般論と分けて記載しています。

30秒でわかる要点

  • もも肉:脂とコクがあり、ジューシーで弾力がある。唐揚げ・照り焼き・親子丼など幅広い料理に使いやすい。
  • むね肉・ささみ:脂が少なく、あっさりした味わい。生100g当たりの脂質は、むね肉(皮なし)1.9g、ささみ0.8g[3]
  • 手羽元・手羽先:骨付きで、皮や骨まわりのうま味を楽しむ部位。手羽元は煮込みや唐揚げ、手羽先は甘辛焼きや唐揚げに向く。
  • せせり・砂肝・ぼんじり:弾力、コリコリ感、脂など個性がはっきりした部位。焼き鳥や塩焼きで違いが分かりやすい。
  • 違いが生まれる理由:部位ごとの筋肉の使われ方と脂の量の差。赤みの強いもも肉は、持久的に働く遅筋タイプの筋線維の割合が高い[6]
  • 選び方の軸:「脂の量・食感・料理」の3点で選ぶ。どの部位も中心部を75℃以上で1分間以上加熱する[4]

鶏肉の部位の違いは「脂の量・食感・料理」に表れる

鶏肉の部位選びでは、脂の量(味の濃さ)、食感、向いている料理の3点を見ると、自分に合う部位を選びやすくなります。

  • 脂の量:脂が多い部位ほどコクとジューシーさを感じやすく、少ない部位ほどあっさりします。同じ部位でも、皮つきか皮なしかで脂質は大きく変わります[3]
  • 食感:もも肉の弾力、むね肉のしっとり感、せせりのプリッとした歯ごたえ、砂肝のコリコリ感など、部位ごとに違いがあります。
  • 料理:揚げる・焼く・煮る・蒸すのどれに向くかは、脂の量と食感でおおよそ決まります。ただし農林水産省は、鶏肉はどの部位も基本的にさまざまな調理法に合うと紹介しており[2]、正解は一つではありません。

部位によって味と食感が違うのは、筋肉の使われ方が違うため

鶏肉の部位で味や食感が違う背景には、その筋肉がどう使われているかの違いがあります。肉のジューシーさ、風味、硬さといった特徴は筋線維のタイプと相関があり、赤みの強いもも肉は、持久的に働く遅筋タイプの筋線維の割合が高く、ミオグロビンというヘムタンパク質を多く含みます。これに対して、鶏のむね肉はもも肉より白く見えます[6]

脂の量の差は成分表の数値でも確認できます。生100g当たりの脂質は、皮つきのもも肉14.2g、皮つきのむね肉5.9g、皮なしのむね肉1.9g、ささみ0.8gです[3]。もも肉のコクと弾力、むね肉やささみの淡白さは、この筋肉の性質と脂の量の違いによる特徴です。

部位の名前と範囲は、農林水産省の通知に基づく食鶏小売規格で定められています[1]。なお「若鶏」と「親鳥」は部位ではなく鶏の区分で、食鶏小売規格では若どりを3か月齢未満、親を5か月齢以上の鶏としています[1]。同じもも肉でも、親鳥はしっかりした歯ごたえになります(前田かしわ店の知見。店では「親鶏」と表記しています)。区分の違いは「親鳥と若鶏の違い・親鳥が買える場所を詳しく見る」で解説しています。

鶏肉の主な部位の特徴を一覧表で比較

鶏肉の主な部位を、位置・味と脂・食感・向いている料理で比較すると次のとおりです。脂の量は数値ではなく、成分表と前田かしわ店の知見に基づく相対的な傾向で示しています。

部位 位置 味・脂の量 食感 向いている料理
もも 脚の付け根(腿)[1] コクがある・脂は多め ジューシーで弾力がある 唐揚げ、焼き鳥、照り焼き、親子丼
むね 胸の筋肉[1] あっさり・脂は少なめ しっとり チキンカツ、鶏ハム、蒸し鶏、サラダ
ささみ 胸の奥の筋肉(深胸筋)[1] 淡白・脂はとても少ない やわらかい サラダ、和え物、蒸し料理
手羽元 翼の付け根側[1] 骨まわりのうま味 身が比較的多い 煮込み、唐揚げ
手羽先 手羽元より先の部分[1] 皮のうま味と脂 皮が香ばしく仕上がる 甘辛焼き、唐揚げ
せせり 首の部分[2] コクがある・脂は多め プリッとした弾力 塩焼き、焼き鳥、炒め物
肩肉(ふりそで) むね肉と手羽元の間[2] むね肉よりジューシー、もも肉より脂は少ない[2] 肉汁が多い 焼き物、唐揚げ
砂肝 胃の筋肉(筋胃)[1] あっさり コリコリ 塩焼き、にんにく炒め、アヒージョ
ぼんじり 尾の付け根[2] 脂がとても多い プリプリ、トロッとした食感 焼き鳥、串焼き

料理例のうち、もも・むね・せせり・砂肝・ぼんじりは前田かしわ店の知見、手羽元・手羽先・肩肉は前田かしわ店の商品案内、ささみは一般的な料理例です。

もも肉・むね肉・ささみの特徴と違い

鶏もも肉・鶏むね肉・ささみの違いの比較図。もも肉は脂とコクでジューシー、むね肉はあっさりしっとり、ささみは脂が少なく淡白

もも肉・むね肉・ささみは骨を外した状態で売られることが多い部位で、脂の量と食感の違いで使い分けると選びやすくなります。

鶏もも肉|脂とコクがあり、ジューシーに仕上がる

鶏もも肉は、脂とコクがあり、ジューシーな料理に向く部位です。脚の付け根のよく動かす部分で、弾力のある食感が特徴です(前田かしわ店の知見)。

  • 味・脂:脂によるコクがある。皮つき・生100g当たりの脂質は14.2g[3]
  • 食感:ジューシーで弾力がある
  • 向いている料理:唐揚げ、焼き鳥、照り焼き、親子丼(前田かしわ店の提案)
  • 向いている人:ジューシーさや食べ応えを重視する人、揚げ物や焼き物を作りたい人

前田かしわ店では、もも肉を皮目から弱めの中火でじっくり焼き、皮から脂を出して香ばしく仕上げる方法をすすめています。前田かしわ店の取扱い:国産 若鶏もも肉(カット済み・小分け)

鶏むね肉|脂が少なく、あっさりした味わい

鶏むね肉は、脂が少なく、あっさりした料理に向く部位です。胸の筋肉で、淡白なため味付けを吸収しやすいのが特徴です(前田かしわ店の知見)。

  • 味・脂:淡白でクセが少ない。生100g当たりの脂質は皮つき5.9g、皮なし1.9g[3]
  • 食感:しっとり、あっさり。加熱しすぎると水分が抜けて硬くなりやすい
  • 向いている料理:チキンカツ、鶏ハム、蒸し鶏、サラダ、よだれ鶏(前田かしわ店の提案)
  • 向いている人:脂を控えたい人、下味やソースの味を生かしたい人

前田かしわ店では、むね肉を薄切りやそぎ切りにし、火を入れすぎないことを調理のポイントとしています。これは食感のための工夫で、中心部まで十分に加熱することが前提です。前田かしわ店の取扱い:国産 桜姫 鶏むね肉(個包装)

もも肉とむね肉の違い|脂の量と仕上がりで選ぶ

もも肉とむね肉の大きな違いは脂の量で、ジューシーに仕上げたいならもも肉、あっさり仕上げたいならむね肉が選択肢です。

比較項目 もも肉 むね肉
脂によるコクがある 淡白で味付けを吸収しやすい
脂質(皮つき・生100g)[3] 14.2g 5.9g
食感 ジューシーで弾力がある しっとり、あっさり
向いている料理 唐揚げ、照り焼き、親子丼 チキンカツ、蒸し鶏、サラダ

この記事は、鶏肉の部位全体を横断して比べることを目的にしています。もも肉とむね肉の2つだけを詳しく比べたい場合は、カロリーの違いや、むね肉で唐揚げ・親子丼を作るときのコツをまとめた「鶏もも肉と鶏むね肉の違いを詳しく見る」をご覧ください。

ささみ|脂がとても少なく、淡白な味わい

ささみは、鶏肉の中でも脂がとても少なく、淡白な味を生かす料理に向く部位です。食鶏小売規格では「腱のついた深胸筋」と定義される、胸の奥にある筋肉です[1]

  • 味・脂:淡白。生100g当たりの脂質は0.8g、たんぱく質は23.9g[3]
  • 食感:やわらかい。脂が少ないため、加熱しすぎるとパサつきやすい
  • 向いている料理:サラダ、和え物、蒸し料理など(一般的な料理例)
  • 向いている人:脂をできるだけ控えたい人、淡白な味を好む人

ささみには筋(腱)が付いており、食鶏小売規格では筋を除いた「ささみ(すじなし)」も区分されています[1]。(前田かしわ店のオンラインストアにささみ単品の商品はありません。)

ささみとむね肉の違い|位置と脂の量が違う

ささみとむね肉はどちらも胸側にありますが、規格上は別の部位で、ささみのほうが脂がさらに少なくなります。

比較項目 むね肉(皮なし) ささみ
位置[1] 胸部の正肉(手羽と首の皮を除いた部分) 胸の奥の深胸筋(腱つき)
脂質(生100g)[3] 1.9g 0.8g
たんぱく質(生100g)[3] 23.3g 23.9g
向いている料理 チキンカツ、鶏ハム、蒸し鶏 サラダ、和え物、蒸し料理

脂をさらに控えたいならささみ、チキンカツや鶏ハムのように食べ応えも欲しい料理にはむね肉、と選び分けると迷いにくくなります。

手羽元・手羽中・手羽先の違い

手羽は鶏の翼の部分で、付け根側から手羽元・手羽中・先端(手羽はし)に分かれます。食鶏小売規格では、「手羽先」は翼全体から手羽元を除いた部分、つまり手羽中と先端がつながった状態を指します[1]

名称 規格上の範囲[1] 特徴 向いている料理
手羽元 翼の付け根側(上腕部分) 身が比較的多く、食べ応えがある 煮込み、唐揚げ
手羽中 手羽先から先端を除いた部分(2本の骨がある部分) 骨に沿って身が付く。縦に割った「手羽なか半割り」もある 焼き物、揚げ物
手羽先 翼全体から手羽元を除いた部分(手羽中+先端) 皮が多く、焼くと香ばしい 甘辛焼き、唐揚げ

手羽元・手羽先の料理例は前田かしわ店の商品案内、手羽中は一般的な料理例です。

選び方の目安は、身をしっかり食べたいなら手羽元、皮の香ばしさを楽しみたいなら手羽先です。骨付き肉は煮込むと骨まわりのうま味が汁に出やすいため、スープや煮込みにもよく使われます。骨をよけて食べるのが苦手な場合は、骨のないもも肉を選ぶ方法もあります。

前田かしわ店の取扱い:国産 桜姫 手羽元国産 桜姫 手羽先(どちらもバラ冷凍)。(前田かしわ店オンラインで手羽中単品の商品はありません。)

せせり・肩肉・砂肝・ぼんじりなど個性のある部位

せせり・肩肉・砂肝・ぼんじりは、独特の食感や脂を持つ部位で、焼き鳥や塩焼きなどシンプルな料理にすると違いが分かりやすくなります。

せせり(こにく)|首まわりのプリッとした弾力

せせりは鶏の首の部分の肉で、1羽から少量しか取れないことから「小肉(こにく)」とも呼ばれます[2]。前田かしわ店の知見では、コリッとしてプリッとした弾力があり、脂も楽しめる部位です。店としては、素材の味が分かりやすいシンプルな塩焼きのほか、親子丼や炭火焼きをすすめています。脂や筋を取る下処理は不要で、もも肉と同じように調理できます(前田かしわ店の知見)。前田かしわ店の取扱い:国産 若鶏 こにく(せせり)

肩肉(ふりそで)|むね肉と手羽元の間にある部位

肩肉(ふりそで)はむね肉と手羽元の中間にある部位で、手羽やもも肉より脂は少なくあっさりしていながら、むね肉よりジューシーとされます[2]。食鶏小売規格では、むね肉のうち手羽元の付け根部分を「かたこにく」としています[1]。むね肉では物足りないが、もも肉ほどの脂は要らないときの選択肢です。前田かしわ店では国産 若鶏 肩小肉(鶏トロ・ふりそで)として販売し、焼き物や唐揚げ向きと案内しています。

砂肝|コリコリした食感の胃の筋肉

砂肝は鶏の胃の一部で、食鶏小売規格では「すなぎも」として、腺胃と内層を除いた筋胃と定義されています[1]。前田かしわ店の知見では、コリコリした食感が特徴で、塩・黒こしょう・にんにくで炒めると酒のつまみにも向きます。前田かしわ店の取扱い:国産 若鶏 砂肝(カット済み・下処理不要)

ぼんじり|鶏肉の中でも脂が多い尾の付け根

ぼんじりは尾の付け根の部位で、鶏肉の中で最も脂がのっているといわれます[2]。前田かしわ店の知見では、プリプリ、トロッとした食感で、脂を楽しむ部位です。焼くと脂が多く出るため、油を引かずに焼き、外側をカリッと仕上げる方法をすすめています。前田かしわ店の取扱い:国産 若鶏ぼんじり串

とりハラミ|薄い見た目に反した独特の歯ごたえ

とりハラミは、食鶏小売規格では腹壁の筋肉と定義される部位で[1]、前田かしわ店では横隔膜まわりの肉として案内しています。薄い見た目に反してプリッ・コリッとした独特の歯ごたえがあり、脂はせせりほど強くなく、比較的さっぱりしています(前田かしわ店の知見)。

  • せせりとの違い:せせりは首の肉で脂と弾力が持ち味、とりハラミは歯ごたえと肉の旨みが持ち味(前田かしわ店の知見)
  • 向いている料理:焼き物、網焼き、炒め物、焼肉風、キムチ炒め(前田かしわ店の提案)
  • 向いている味付け:塩・黒こしょう、塩レモン、にんにく、焼肉のタレ、ピリ辛系(前田かしわ店の提案)
  • 向いている人:せせりは好きだがもう少し脂が軽いものを食べたい人、焼肉・ホルモン系の食感が好きな人

店頭でおすすめすると驚かれることが多い商品で、「ももやこにくにはない絶妙な食感でクセになる」という声もあります(前田かしわ店の知見)。焼くときは強めの火で表面を香ばしく仕上げ、水分を飛ばしすぎないのがポイントです。前田かしわ店の取扱い:国産 若鶏 とりハラミ

鶏皮・ハツ・レバー

鶏皮は、前田かしわ店では親鶏の皮を国産 親鳥 鶏皮として扱い、焼き物やおつまみ向きと案内しています。

ハツ(心臓)とレバー(肝臓)は、食鶏小売規格で「きも」に含まれる内臓です[1]。(前田かしわ店のオンラインストアに鶏のハツ・レバー単品の商品はありません)希少部位の商品は「内臓・希少部位の商品一覧」で確認できます。

料理別に見る鶏肉の部位の選び方

鶏肉の部位の違いを料理選びに生かすときは、「どんな仕上がりにしたいか」を先に決めると選びやすくなります。同じ料理でも、好みによって向く部位は変わります。

料理 求める仕上がり 部位の選択肢
唐揚げ ジューシーに もも肉、手羽元、手羽先
唐揚げ あっさり、または食べ応えを残して むね肉、肩肉
焼き鳥・塩焼き 脂と弾力を楽しむ もも肉、せせり、ぼんじり
焼き鳥・塩焼き 食感を楽しむ 砂肝、とりハラミ、親鳥のもも肉
煮込み・鍋・スープ 骨まわりのうま味を生かす 手羽元
煮込み・鍋・スープ 食べやすさ、鶏の存在感 もも肉、親鳥のもも肉
蒸し鶏・サラダ あっさり むね肉、ささみ

唐揚げに向く部位

ジューシーな唐揚げにしたいならもも肉、あっさりした唐揚げにしたいならむね肉が選択肢です。前田かしわ店では、もも肉を唐揚げの定番として、むね肉を唐揚げやチキン南蛮にも使える部位として案内しています。骨付きの手羽元・手羽先や、肩肉も唐揚げ向きの商品として扱っています。

焼き鳥・塩焼きなど焼き物に向く部位

焼き物では、脂と弾力のあるもも肉やせせり、脂を楽しむぼんじり、コリコリした砂肝が選択肢です。前田かしわ店では、せせりや砂肝はシンプルな塩味をすすめています。噛み応えを楽しみたい場合は、親鳥のもも肉も炭火焼きや焼き物に向きます(前田かしわ店の知見)。

煮込み・鍋・スープに向く部位

煮込みや鍋では、骨まわりのうま味を生かすなら手羽元、食べやすさを重視するなら骨のないもも肉が選択肢です。前田かしわ店では、手羽元を煮込み向きとして案内しています。親鳥のもも肉も鍋や煮込みに使え、親鳥ならではの鶏の旨味を楽しめます(前田かしわ店の知見)。

蒸し鶏・サラダなどあっさりした料理に向く部位

蒸し鶏やサラダ、よだれ鶏のように脂を控えたい料理には、むね肉やささみが選択肢です。どちらも脂が少なく、加熱しすぎると硬くなりやすいため、厚みをそろえて切り、中心部まで火が通ったことを確認して加熱を終えるのが基本です。

好みから逆引きする鶏肉の部位の選び方

好みから選ぶ鶏肉の部位の早見表。ジューシーならもも肉・ぼんじり・肩肉、あっさりならむね肉・ささみ、食感を楽しむならせせり・砂肝・親鳥、骨付きのうま味なら手羽元・手羽先

食べたい料理より好みが先に決まっている場合は、次の表から鶏肉の部位を逆引きできます。

こんな人に 部位の選択肢 理由
ジューシーさを重視したい もも肉、ぼんじり、肩肉 脂によるコクがある。肩肉はむね肉よりジューシー[2]
あっさり食べたい むね肉、ささみ 脂が少なく淡白[3]
強い食感を楽しみたい せせり、砂肝、とりハラミ、親鳥 弾力やコリコリ感、噛み応えがある(前田かしわ店の知見)
骨付き肉のうま味を楽しみたい 手羽元、手羽先 骨まわりや皮のうま味を楽しめる
たんぱく質をとりつつ脂を控えたい ささみ、むね肉(皮なし) 生100g当たりの脂質はささみ0.8g、むね肉(皮なし)1.9g[3]

同じ部位でも皮を除くかどうかで脂質は大きく変わり、農林水産省も、鶏肉は皮を除けば比較的高たんぱく・低脂肪な部位が多いと紹介しています[2]。脂を控えたい場合は、部位とあわせて皮の有無も確認してください。

いつもの若鶏とは違う噛み応えを求める場合は、同じ部位でも鶏の区分を変える選び方があります。前田かしわ店では、若鶏を「柔らかさ」、種鶏を「旨味と食感のバランス」、親鶏を「噛み応えと濃い旨味」を楽しむ鶏として紹介しています。親鳥の硬さが気になる場合は「親鳥が硬い理由と食べやすくする切り方を見る」も参考にしてください。

前田かしわ店の部位の提案と取扱い

前田かしわ店では、部位を一律にすすめるのではなく、お客様の好みを聞いてから合う商品を提案しています。ここでは一般論と分けて、前田かしわ店の知見を紹介します。

味・脂の強さの店内目安

前田かしわ店では、部位ごとの味・脂の強さを5段階の目安で整理しています。数値は成分量ではなく、店内で部位の特徴を説明するための目安です。

部位 味・脂の強さ(5段階) 食感 店の提案する料理
ぼんじり 5 プリプリ、トロッとした食感 焼き鳥、塩焼き、串焼き
もも 4 ジューシーで弾力がある 唐揚げ、焼き鳥、照り焼き、親子丼
せせり 4 コリッとしてプリッとした弾力 焼き鳥、塩焼き、炒め物、焼肉
むね 2 しっとり、あっさり チキンカツ、鶏ハム、蒸し鶏、サラダ、よだれ鶏
砂肝 2 コリコリ 焼き鳥、塩焼き、にんにく炒め、アヒージョ

下処理不要で届く商品と、容量の選び方

前田かしわ店の鶏肉は、若鶏もも肉・若鶏むね肉・親鶏・せせり・とりハラミのいずれも、家庭で脂や筋を取る下処理をせずに調理できます。とりハラミだけは、気になる余分な脂や膜があれば取り除いてください。ドリップが出ている場合は、キッチンペーパーで拭いてから調理します(前田かしわ店の知見)。

容量は、使い方に合わせて選べます。

  • 一人暮らしや少人数の家庭、必要な分だけ使いたい人:小分け商品
  • 大家族、料理の頻度が高い人、冷凍保存できる人、BBQやイベントで使う人:大容量商品(BBQなら1人あたり300gが目安)
  • 初めて購入する人、いろいろな部位を試したい人:食べ比べセット

通販の配送温度帯は-18℃です。商品が届いたら、まず冷凍庫に入れてください。解凍は、冷蔵庫で半日~1日かけてゆっくり行う方法をすすめています(前田かしわ店の知見)。

店頭での提案と、よく選ばれる商品

  • 初めて来店したお客様には、牛肉・豚肉・鶏肉のどれが好みかを聞き、その人に合う商品を提案している
  • 実店舗では、その日に売れる分だけを切って販売し、できるだけ鮮度の高い状態で届けることを大切にしている
  • リピーターが多い商品は、親鶏、種鶏、せせり、ミックスホルモン。おすすめすると驚かれる商品は、とりハラミ

部位の違いを実際に食べて比べたい場合は、国産 若鶏 まるごと7部位 食べ比べセットが選択肢です。商品ページでは、もも肉・手羽先・手羽元・こにく(せせり)・とりハラミ・砂肝・肩肉の7部位の組み合わせとして掲載されています。内容量・価格・在庫などの最新情報は商品ページでご確認ください。

鶏肉はどの部位も中心部まで十分に加熱する

鶏肉は、もも肉・むね肉・ささみ・内臓などどの部位でも、中心部まで十分に加熱して食べる必要があり、鶏肉の部位の違いによって加熱の基準が変わることはありません。厚生労働省は、カンピロバクター食中毒の予防として、鶏肉を中心部75℃以上で1分間以上加熱することを示しています[4]

  • 「新鮮だから生でも安全」ではありません。鶏レバーやささみの刺身、鶏肉のタタキなどの半生製品も、食中毒の原因食品に挙げられています[4]
  • 生の鶏肉は洗わないでください。洗った水がはねると、食中毒菌がキッチンや周りの食材に広がるおそれがあります[5]
  • 生肉を切る調理器具は分けるか、肉を最後に切ります[5]。食肉を扱った後は手を洗い、使った器具は洗浄・殺菌します[4]

むね肉やささみは加熱しすぎると硬くなりやすい部位ですが、食感を優先して加熱を短くするのは避けてください。前田かしわ店がすすめる薄切り・そぎ切りは食感のための工夫で、中心部まで加熱する基準は変わりません。

鶏肉の部位の違いに関するよくある質問

なぜ鶏肉は部位によって味や食感が違うのですか?

鶏肉の部位で味や食感が違う主な理由は、筋肉の使われ方と脂の量の違いです。肉の硬さやジューシーさは筋線維のタイプと相関があり、赤みの強いもも肉は持久的に働く遅筋タイプの筋線維の割合が高く、ミオグロビンを多く含みます[6]。脂の量にも差があり、生100g当たりの脂質は皮つきのもも肉14.2g、ささみ0.8gです[3]

鶏肉で一番柔らかい部位はどこですか?

脂が少なくやわらかい部位ならささみやむね肉、ジューシーなやわらかさを求めるならもも肉が選択肢です。ささみやむね肉は脂が少ないため、加熱しすぎると硬くなりやすく、やわらかさは調理法でも大きく変わります。

鶏肉で脂が一番多い部位と少ない部位はどこですか?

脂が多い部位の代表はぼんじりで、鶏肉の中で最も脂がのっている部位といわれます[2]。脂が少ない部位はささみで、生100g当たりの脂質は0.8gです。むね肉も皮を除くと1.9gと少なめです[3]

手羽先と手羽元はどちらを選べばいいですか?

身をしっかり食べたいなら手羽元、皮の香ばしさを楽しみたいなら手羽先が選択肢です。手羽元は翼の付け根側の部位、手羽先は手羽中と先端がつながった部位で[1]、前田かしわ店では手羽元を煮込みや唐揚げ、手羽先を甘辛焼きや唐揚げ向きと案内しています。

煮込み料理にはどの部位が向いていますか?

骨まわりのうま味を生かしたいなら手羽元、骨をよけずに食べやすくしたいならもも肉が選択肢です。噛み応えのある煮込みにしたい場合は、親鳥のもも肉も鍋や煮込みに使えます(前田かしわ店の知見)。

せせりと肩肉(ふりそで)は同じ部位ですか?

せせりと肩肉(ふりそで)は別の部位です。せせりは首の部分の肉、肩肉はむね肉と手羽元の間にある部位です[2]。弾力と脂を楽しみたいならせせり、むね肉よりジューシーでもも肉よりあっさりした肉を焼き物や唐揚げにしたいなら肩肉が選択肢です。

鶏肉は買ってから下処理が必要ですか?

前田かしわ店の鶏肉は、若鶏もも肉・若鶏むね肉・親鶏・せせり・とりハラミのいずれも下処理不要です。とりハラミだけは、気になる余分な脂や膜があれば取り除いてください。ドリップが出ている場合は、キッチンペーパーで拭いてから調理します(前田かしわ店の知見)。

同じ部位でも若鶏と親鳥で違いはありますか?

同じ部位でも、若鶏と親鳥では食感と楽しみ方が違います。若鶏は柔らかく幅広い料理に使いやすく、親鳥はしっかりした歯ごたえと、噛むほどに感じる旨味が特徴です(前田かしわ店の知見)。親鳥のもも肉・むね肉は「親鶏の商品一覧」で確認できます。

まとめ|鶏肉の部位は料理と好みの食感・脂で選ぶ

鶏肉の部位の違いは、脂の量、食感、向いている料理に表れます。迷ったときは、次の目安から選んでください。

  • ジューシーさ重視なら、もも肉
  • あっさり重視なら、むね肉やささみ
  • 骨付きのうま味を楽しむなら、手羽元や手羽先
  • 食感や脂の個性を楽しむなら、せせり・砂肝・ぼんじり・とりハラミ・肩肉

どの部位でも、中心部を75℃以上で1分間以上加熱してください[4]。前田かしわ店で扱っている部位は「鶏肉の商品一覧」で確認できます。

参考資料・出典